平成24年10月より徳島県でドクターヘリの運用が開始されます。
これにより県内に於ける救急患者の搬送体制がより強固になるものと思います。
航空医療研究所は徳島県において大規模災害を想定した訓練の実施、 病院ヘリポートの建設や助言など積極的に関わりを持たせて頂いております。今回、徳島県においてドクターヘリの運用が開始されるにあたりもう一つ視野を広げて搬送体制強化に務めるべきであるとの考えです。
四国のほぼ中央に位置する美馬市に、当研究所がヘリポートの設計から施工のコンサルティングや訓練の実施まで行わせて頂いたホウエツ病院があります。平成15年4月28日より供用を開始し人命救助などに寄与してまいりました。平成17年12月12日には夜間照明付き救急用ヘリポート移設許可を得て24時間使用可能な臨時場外着陸場として防災ヘリ、消防ヘリ、警察ヘリ、ドクターヘリ、自衛隊ヘリなどを受け入れ運用してまいりました。
しかしながら現在は臨時場外着陸場としての登録であり登録機以外のヘリコプターは2週間前からの申請が必要であり大規模災害時には県外からのヘリコプター救助の障害になりかねません。この為、ホウエツ病院ヘリポートを非公共ヘリポートに変更し、津波の規模に左右されないヘリポートとして運用可能とし四国地域の拠点ヘリポートとしても運用を行うべきであります。また変更により全国で非公共救助ヘリポートとして認知されることにより広域救援活動に活かすことも可能となります。
東日本大震災においても全国の防災・救急ヘリが救助に携わりたくさんの命を助けております。近いうちに発生が予想されております南海大地震に備え、今、体制作りを行う時期であると思います。